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​​野菜のこと

5月~11月の短い実りの季節のなかで、約40品目の野菜を、栽培期間中、無農薬・無化学肥料で育てています。

​見た目や、収量よりも、味にこだわり品種を選んでいます。そのために、新しい野菜にチャレンジする時は、いくつかの品種を栽培し、食べ比べをします。

また、地域に根ざす代々受け継がれ、作り続けられている野菜に魅力を感じています。そのような野菜を固定種(在来種)といいます。

そして、食べたことのない珍しい野菜にも、好奇心をかき立てられます。

ここでは、私たちが栽培している魅力あふれる野菜をちょっぴり紹介します。

私たちが、食べたもので出来ているように、肥料は野菜にとっての食事です。

​肥料を吸収して、育った野菜を私たちが食べる。めぐり巡って、私たちの体に吸収される肥料。野菜の生育にとって、とても重要なものですが、私たちのからだにとっても、とても大切です。そのためにも、化学合成肥料は使わず(農薬も)すべて自然鉱物などからの肥料を使用しています。

野菜が育つ土。豊かな土がなければ、健康で美味しい野菜は育ちません。土の中にどれだけの養分があるのか、すべての圃場(畑)の土を採取し、分析します。そして、野菜の種類ごとに、また、時期、天候などによっても変化する養分(肥料)を、感覚だけに頼らず、数値化することで、データ上から見極めていきます。

シーズン中(4月~12月)に栽培している主な品目のリストです。

毎年、冬の間に、どんな品目を栽培するか、またその品目の品種はどれにするか・・・などなど、取引先の皆様や、農家仲間と相談しながら、決めていきます。​

​毎年、好奇心をかき立てられ、チャレンジしてみる野菜、さまざまな要因で断念せざるを得ない野菜、シーズンごとに少しづつ変わります。

​​品種のこと

​​八町きゅうり、小布施丸ナス、大浦ごぼう、神流の赤じゃがいも、方領大根、日野菜かぶ・・・。

野菜には、地名がついた野菜がいくつかあります。その土地に根付き代々種を取りつながってきた野菜。

そのような野菜を固定種と呼びます。固定種(在来種)は収量が少なかったり、栽培に手間が掛かったり、病気に弱かったり、発芽が揃わなかったり・・・。


ですが、そんな野菜たち、結構味が良いものが多く、一度作ると、味の虜になってしまうのです。

あまり作っている人がいない・・・というのも、作る意欲になります。


​こんな美味しい品種を残していきたい・・・。より多くの人に、野菜の美味しさを伝えたい・・・。


こんな思いで・・・、

単純に経営面だけから見たらやめるべきものなのかもしれませんが、思いが勝るほどに美味しいのです。


​​特にお気に入りのイチオシ野菜をちょっぴり紹介します。

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​​小布施丸ナス

就農1年目から栽培し続けています。1つの実も実らなかった年もあるほど、就農した頃は栽培が特に難しいと感じていました。

 小布施を食べると、他のナスは、ナスではないのでは!?と思うくらい味に深みがあり、とろりとした食感はやみつきになります。果肉がとてもしっかりとしていて、火が通るのに少々時間を要しますが、しっかりと火を通してください。とろっとした、独特の舌触り、うま味を蓄えた果肉は絶品です。

たくさんの方に食べてもらいたいと、2021年栽培面積を拡充します。

​​八町きゅうり

​長野県須坂市八町で栽培されていたことからこの名前がつきました。長さが20cmくらいと短く、少し太さがあって、ずんぐりとした特徴的な形。皮が薄くてタネが少ないので食感がよく、そのまま味噌をつけるだけで、甘みがありみずみずしく、夏の水分・塩分補給に最高です。

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​​大浦ごぼう

成田山新勝寺に毎年奉納されている大浦ごぼう。

これも、就農当時から作り続けているごぼうです。柔らかくて、香りが良くて・・・冬の豚汁には欠かせません。ごぼうの繊維っぽさもなく、きんぴらにすると、砂糖を入れてないのに、凝縮した濃厚な甘みを感じます。

ですが、当農園には現在ごぼうを掘る機械がなく、自家用+宅配のお客様へ少々お届けする量を栽培するにとどまっています。

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​​方領大根

愛知県あま市を中心に生産される尾張大根の品種です。この写真は曲りが少ない方です。真っ白く細めで、湾曲しているのが特徴です。曲がって土の中に入っているため、真っ直ぐに引き抜こうとすると折れてしまいます。出荷の箱詰めの際にもとても注意が必要です。隙間が出来ないように、振動で折れないように。
こんな扱いづらい大根なのですが、すっきりとした味わい、緻密な果肉。圧力鍋でしっかりと煮ても煮崩れすることなく、味がしみこみやすいのが、うれしいです。

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​​ちぐさ(肉厚ピーマン)

沖縄で半世紀も前から作られている古参品種。肉厚で、とってもジューシー。おすすめは、定番ピーマンの肉詰めです。1個100g前後になり、パプリカ程の大きさです。我が家の夕食、豚肉と炒めれば、2kほどのピーマンをペロリと食べてしまう美味しさです。ピーマン特有の苦みは全く無く、瑞々しく甘みがあり、子供たちの大好物です。

​​赤く色づき始めると、まさにパプリカのよう。これもまた美味です。

このようにあまり知られていないけれど、

「めちゃくちゃ旨い!野菜」

をより多くの方へお届けできるよう今後も、取り組んでいきます。

肥料

肥料

私たちの食事と同じで、肥料は植物にとって生育に大きく関わってくるものです。
肥料の養分が吸収しやすい状態、つまり土壌の*土の団粒化を進めるために、私たちの農園では木くず・おからを中心の微生物堆肥を使用しています。団粒化した土は、ふかふかで根も張りやすく、水、空気、肥料の吸収をより良くします。
そして、肥料ですが、菌の力を利用した自作肥料も使用しています。

ここでは、ビール酵母+乳酸菌を中心とした自作肥料をちょっぴり紹介します。

​乳酸菌とビール酵母の自作肥料

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美味しそうな土壌の菌活レシピ

​材料

・砂糖

・乳酸菌(ラブレ)

・ビール酵母

・水

・米ぬか

​・竹パウダー

​①植物性乳酸菌とビール酵母と餌となる砂糖を水にとかします。  

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②白く見えるのが、米ぬか。薄緑色の粉が竹パウダー。竹にも自然由来の乳酸菌があります。これだけでもヨーグルトのような甘酸っぱい香りがします。

​ここに先程混ぜた水分を加え混ぜます。

③光を通さない黒い袋に入れ、2~3週間密閉 (嫌気状態)することで、菌が増殖します。

​これを畑に散布することで、野菜に対しての有用菌を増やしてあげて、悪さをする菌を抑制する効果を望んでいます。

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​土壌の団粒構造

水はけがよく、水持ちの良い土にするために、画像右のような団粒構造の土壌をつくることを追及しています。
団粒化とは、土壌に含まれる粘土と有機物が、微生物が繁殖し活動する中で生産する糊のような物質で絡まり、土壌の粒子が徐々に大きくなり、大小の団粒ができるということです。

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土壌分析

土壌分析 + 施肥設計

​食べるものを生み出す土壌。土壌の状態を把握し、施肥をより効果的な物にするために。

圃場(畑)への施肥は、栽培する予定の作物ごとに、どんな肥料をどれだけの量を投入するかを、ひとつひとつ決めていく必要があります。
就農したばかりの頃は、経験も何もないのに、「経験から」と根拠もないままに、施肥をしていました。
10年ほど前から、すべての圃場(畑)の土中の養分値を明確にするために、薬品を使った簡易検査を始めました。
数値に表すことによって今まで何となく決めていた施肥量を、データで管理し、迷いなく施肥できるようになりました。

 

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それに伴い徐々に、野菜の質が目に見えて変わり始めてきました。ピカピカのミニトマト、ツヤッツヤのピーマンやきゅうり。生育が良くなることにより、さらに施肥の精度も上がり、より良いものが取れる、という好循環が生まれていきます。やはり、人間の食事と同じで、野菜も求める物を求めるタイミングで、そして良質なものを与えていくことの重要性を、この10年手に取るように感じています。

栽培品目

​主な栽培品目

​ 主な作物の年間栽培計画です。大まかではありますが、このような作物を栽培しています。(年により、栽培していない品目もあります。)まだまだ他にも食べてみたい野菜、これからチャレンジしようとしている作物、毎シーズン新たな作物へ挑戦していますので、こんな野菜作って欲しいなどございましたら、ご提案くださいね。百万石青かぶはお客様のご提案から栽培を始めました。流通・お取引様からのご提案・ご要望で栽培を始めた作物もたくさんあります。もちろん、無農薬では難しいもの・標高1000mでは気候的に栽培が困難な野菜はありますが、皆様の、食べてみたい!に、少しでもお答えできれば、と考えています。

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